COLUMN 2019.07.13 UP
「百聞は一見にしかず」「目は口ほどに物を言う」など日本には非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)の大切さを言い表すことわざがいくつかありますが、なぜかビジネスの現場では「聞く」ことを必要以上に大切にする傾向がある。もちろん相手の話を聞くことは大切で、ボクも傾聴(けいちょう)やファシリテーションの勉強は一通りしてきた(あまり活かせてないけど)。ただ、ビジネスの現場で「相手がこう言った」という事実を第一に捉えすぎると、相手が本当に求めていることを探すのを放棄してしまう、という危険が生じる。確かに言われたことを実行すれば、大きな問題は起きにくい。文句を言われても「いや、でも前回の会議でこう言われましたよね?」「議事録に残してありますから間違いありません」「指示通りにやってます」と言い返すことも出来るし、説き伏せることも出来るかもしれない。でも、言われた相手は内心「確かに言葉では言ったかもしれないけど、そうじゃないよ!」と思っているだろう。そして替えが効く存在であれば、すぐに選手交代、二度と仕事は来なくなるだろう。そこでボクがいつも会社でうるさく言うのは「言葉の裏側を見よう」「言葉を信じ過ぎないように」ということ。つまり、冒頭のことわざを意識しながら人の話を聞きましょう、と。このコラムを読んでくれている方は、ビジネス用語の「ヒアリング」という言葉は聞いたことはあるだろうが、「シーキング」という言葉はきっと聞いたことがないだろう。当たり前である。なぜならボクが勝手に言い始めた言葉だから(笑)。2014年1月6日(色の日)に株式会社レンズアソシエイツというブランディング会社を作り、タグラインを「LENSを通して、みる(SEEKING THROUGH LENS)」とした。ここでいうLENSとは「自分の目」という意味で、前述の通り「言葉を聞くより自分の目で見て課題を見つけ出せ」というボクから会社のメンバーに対するメッセージだ。そしてこのタグラインから生まれた言葉が前述の「シーキング(SEEKING)」。聞くより見る。見るだけじゃなく見つけ出す、といったところでしょうか。もちろん議事録をとるのも大切だけど、「目は口ほどに物を言う」。相手の大切な表情を見落とすと、その後大事故に発展します。是非、ヒアリングと同時にこのシーキングを意識して打ち合わせや会議に臨んで欲しい。きっと相手の言葉の裏側や根底にある「内なる想い」や「課題の根」が見つかると思います。
矢野まさつぐ Masatsugu “GATE” Yano
クリエイティブ集団LENS ASSOCIATES inc.代表
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