勉強

COLUMN 2019.07.23 UP

80代の大学生と一緒に学ぶ

LENS ASSOCIATES inc.
前田 真弓

「リカレント教育」という言葉をご存知でしょうか。学校を卒業後、一度働き始めた社会人が教育機関に改めて入り直して教育を受けることを言います。現在、私はとある大学の学生で、週末には学生証と学割を持って、京都にある大学のスクーリングに行く生活をしています。それをこのコラムで知るうちの会社の人も多いと思います(笑)
大学での学びが今の仕事に直結しているわけではないのですが、単純に興味のある分野を学ぶことが好きだからという理由と、普段の生活や仕事では出会うことのない地域の人や、人生の先輩との出会いがあることは、得難い経験。多様性、なんて世の中で言われていますが、なかなかピンとこない方もいると思います。まさにキャンパスでは目の前に、20代の若者から80代のおじいさんまでが大学生として自分の意思で学びたい人が集まっている。職業も様々で病院の先生や車の内装デザイナー、刺しゅう作家やお菓子メーカーの方など、普段の生活で交わることがない人が一つの教室で学んでいることが面白い。20代の学生時代は卒業、就職が目的になりますが、今は生涯学習として、人生を愉しむために学ぶ。自分でお金を稼いで学びに投資することと、親に学費を出してもらうのでは、インプットの量も質も変わるものです。自分の子どもには自分のお金で稼いでから、行きたい大学に行ってほしいと本気で思っています。

いまや大学全入時代と言われ、四大卒であることが当たり前とされている日本。一方、入学直後から既に就職に向けての説明会があったり、何となくインターンに行ってみたりと、4年間「大学校」で学んで「学士」の名前に相応しい教育を受けられていないのでは、と思います。まるで就職予備校のよう。何となくで入った、意思のない学び(?)のために学生ローンを組んで、卒業してもその返済に追われて、結婚もままならない、なんて話を聞くと、日本の教育、就職システムに疑問を感じます。
今の子どもたちが大人になる頃、65%は今ない仕事に就くといわれています。(昔はYouTuberやアプリエンジニアのような仕事はなかったように)
大学に行く前に自分で考え立ち止まる時期があってもいい。就職は新卒でなくてもいい。それぞれのタイミングで学び、働き、そしてまた学ぶ、そんな循環する生き方があっていい。そんな風に目の前にある風景を見て思うのです。

PROFILE

STLONGpress編集長。旅行会社で海外ツアー企画職、結婚情報誌の編集、人材紹介でキャリアアドバイザー等を経て現職。趣味は国内旅行。プライベートでは小学生の双子の母。