銀座

COLUMN 2019.08.08 UP

野宿もリッツカールトンも。

LENS ASSOCIATES inc.
前田 真弓

夏休みに入り、毎日、会社にインターンの学生さんがやってきてくれます。多いときは1日3人。うちは社員15名の会社なので、インターン割合として高め。デザイン系の方もいれば、そうでない学部の方もいます。一緒にランチに行くときに、「なぜLENSをインターン先に選んだの?」と聞くと「先生が勧めてくれた」とか「この環境で仕事を体験してみたかった」などと返してくれます。話していて、共通しているのは、みんなとっても真面目なこと。学校の課題に追われていて、遊びに行かない(行けない)という方も多いのです。でも、時間とお金を工面してでも遊びに行った方がいいよ、と伝えるようにしています。一生懸命、勉強するのと同時に、一生懸命、その時にしかできない遊びから感じ取ることは、生涯を通じると大切だと思うから。

今の会社に入るまで、私はずっとクライアント側でした。さまざまな会社のデザイナーさんと打ち合わせをしている中で、私の持っているイメージやこうしてほしいという要望通りに仕上がってきた時、私はがっかりしていました。なぜなら指示通りに仕上がってくる、ということは私の「イメージしていたもの以上」にはなっていないから。デザインの素人である私が描いてイメージなんて、しょせん他の真似事であったり、既視感のあるもの。
デザインのプロに頼むのは、「デザイナー自身が持っている経験や視点」というエッセンスも入れて欲しいから。言われた通りに仕上げたのに、そこに突っ込むなんて、と思うかもしれません。でも、私はデザインのプロならではの引出しから導き出された仕事を見たい。その引出しの中身は机上の課題に眉間にしわを寄せて向かうだけで増えない。だからいろんな景色、いろんなものの見方や角度を知って、いろんな価値観に触れてほしいと、特に今の若い人に対して思うのです。

お金がないから野宿専門とか、最初からミニマリスト、みたいな人より、アウトドアもラグジュアリーな5つ星ホテルの良さも経験して、雑多な感じも、相手を想うホスピタリティも知った上で、そういう生き方の選択をした人と話しているほうが話をしていて楽しい。下町も銀座も両方の楽しみ方を知っているような人。振れ幅のある知識や知性をを活かして相手によってコミュニケーションの取り方を変えられる、みたいな人がこれからの社会では強いんじゃないかと思います。大学生は夏休み終わりまで時間があります。どうぞ存分にバイトして、遊んで、学んで、めいっぱい夏休みを楽しんでください!

PROFILE

STLONGpress編集長。旅行会社で海外ツアー企画職、結婚情報誌の編集、人材紹介でキャリアアドバイザー等を経て現職。趣味は国内旅行。プライベートでは小学生の双子の母。